朝、起きる1時間ほど前の極楽アワーに電話が鳴った。
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迷ったけど
この宿の住人でいい子(早起き)だから出た。
「トモコごめんねー。なんか、16号室のオバサン客が自分の部屋に入れないって、今ここでうるさくてさー。。。」

そのあとそのオージー女性客がわての部屋のドアを激しくノックしてきた。
ガンガンガン。
もちろん勤務時間外。
無視したくても
そうはいかない壁の薄さ部屋の狭さ。

「カギを部屋に置いたままロックしちゃってさーーー。
スペアキーかなんかで開けてくれる?」

16号室の女性客。
62歳無職だけど、
整形したてで45ぐらいに見える。

わては思いっきり半寝のゾンビ状態丸出しで
「うーーーー😪。あなたの部屋は
スペアキーがないから気を付けてって
いいましたけど
本当にないのよスペアキー。そしてうちにはマスターキーってものも。
ともかく
ドアのカギを壊すにしても
今この時間にできることは何もないから
あと1時間寝かせて下さいな、プリーズ!‌」

「オッケー」。

一応引き下がった彼女。



それから1時間半後、
階下におりていくと
その整形ウーマンが
そこらへんにいた男性客をつかまえて
屋根の上にあがらせ
2階の彼女の部屋の窓から入らせようとしていた。
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屋根の上にいるのは
前回も16号室の客が閉め出された時に
かりだされていたダンサー男J。

はしご使わんで登ったんかい!?

しかし今回は窓が完全に閉じられて
いたため
窓から潜入作戦は難航。

しびれを切らした
16号室の整形ウーマンは
隣の15号室の住人が起きだすと、
自らもその窓から
屋根の上に降りたった。

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タフだね、オージー。

ダンサー男 J(無職46歳)は
いつも宿じゅうの灰皿をひっくり返して
シケモクを収集し
宿じゅうのテーブルを汚す。
食った皿もそこらへんに放置して
めったに洗わない。
イライラすると、
カードの請求書やら
ロトの負けチケットなんかも
トイレに流したりする超困った男。

でも、
こーゆー時は人助けするんだね。
意外な一面。

しかし結局、窓は開けられず
原点に戻って(?)
我々は16号室のドアの前に立っていた。

整形ウーマンとダンサーJが交代で
ドアと壁の隙間に
下敷きをはさんだりして
ゴチャゴチャやってみる。
わてはオフィスにあったあらゆる余りキーをカギ穴に差し込んでみたけどダメ。


朝10時をすぎるのを待って
わてはオーナーに電話をした。

「え、またあの部屋、カギ閉じ込めたの?
あそこをカギなしで開ける時はね、
下敷きじゃなくて、
クレジットカードを使ってごらんよ(コツ伝授)。そうそう、やってみて。
グッドラック!

そしてオーナーのアドバイスどおりに
ダンサーJが手を動かしていくと

……ガチャ、ガチャ、ガチャ……ガチャン!

ドアは
いとも簡単に開いたのでした。


「わーーーーーーーい!
イェーーーイ! ヒュー、ヒューッ!!


まだ多くの客たちが眠る
朝の静かな廊下で嬌声をあげ
ハグをしあう整形ウーマン、ダンサー、おれ。


‌  ‌  


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ちなみに、
整形ウーマン62も
夜中の2時、3時に
電話ででかい怒鳴り声を出したりして
隣室の客から苦情がくる、やや問題客。

前もわての部屋をノックしてきて
すごい剣幕で
現金をわての手に握らせ
「これであと5泊頼む、
もうホームレスにはなりたくないんだよ」
とかいってきたりして。
(頼むから、部屋まで来ないで!


でもそのあと
このチューリップを買ってきてくれたんだよね。

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さぁ、
今日も掃除すっか!


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