長い1日。

あまりに物事がスムーズにいかなかった(まだ終わっていない?)今日の移動について書きます。あまりみなさんには関係ありませんし、
よくあることっちゃことなのですが、
わての中では地味ながら久しぶりに「やれやれ」な体験だったので記録しておきたいだけです。
単に「交通運」が悪かったってだけなんだけど
長くなるので、忙しい人は自分の持ち場に戻ってください。

今朝、
サンティアゴ・デ・コンポステーラの北のコルーニャという町の空港から、バルセロナ経由(乗りかえ)でクロアチアのスプリットへ飛び、午後にはクロアチアに着いて港でのんびりしているはずでした。

ちなみにわては地の果てMuxìaまで
カミーノを歩いたあと、
聖地
サンティアゴ・デ・コンポステーラに戻り再滞在。
サンティアゴ・デ・コンポステーラから、
コルーニャの町の空港まではバスで1時間半程度。
しかしわてのフライトは朝7時発で、それに間に合う早朝バスがなかったため、
前日の最終バスで空港に乗り込んでおきまりのベンチ泊を覚悟しておりました。

ところが昨夜バスターミナルへ行くと
「コルーニャ行き?
町までは行くけど空港には行かないよ。
コルーニャと空港を結ぶバスは、
この時間もう終わっちゃってるよ」

わては窓口のおっさんに詰め寄った。
「que? que dices????
(ケ・ディセス? はっ、なにをおっしゃる??)」


1週間前、
最終バスの時刻をききにきた時、
窓口のセニョーラに「空港も行く」と確認したような気がしたが、
気がしただけのため
もう一回宿の人にでも確認しなきゃと思いつつすっかり後回しにしてしまった。

その上なんとなく空港も行けるもの、
と希望的解釈および処理してしまったわて。 
時間は十分あったのに、サンティアゴはもう飽きたとかいって余裕ぶっこいて宿で仮眠等していた自分が悔やまれる。あー、1時半前、1本前のバスにしておけばよかったー!

と、
後悔してもしょうがないので
ともかく6ユーロ払って夜9時すぎのバスに乗り
コルーニャへ。
話通りバスターミナルはすでに静まり返り
コルーニャと空港を結ぶバスはすでに終了。
空港まではバスだと12km
3.5ユーロらしいが、
タクシーの「運セニョール」にきくと
深夜料金で19ユーロだという。高っ。

「空港って24時間開いてる?」

せっかくタクシーで行っても
追い出されるんじゃしょうがない。
この点を「タク氏」に確認するわてって賢いなーと少々得意気にさえなっていた。

「深夜1時半には閉まって5時頃開くよ」

「じゃ今行けば
まだ入れるってこと?(←希望的解釈)」

「そうだね(←言わせた)」

そしてタクシーで空港到着。
23:30、
静かな空港の1角のベンチを確保して
寝袋にくるまった。
となりには年配のスエーデン人女性ふたり組ペリグリーノ(巡礼者)がいて安心。

ところが午前1:15、
館内の照明も薄暗くなっていい感じで眠りについていたところ、
いきなり巨大なフラッシュライトで顔を照らされたわてら3人ペリグリーノ。

女性警備員「今すぐ出ていってください。
ここでは寝れません!!!」

私「que dises?(ケディセスなにを言う?)」

わてとスエーデン人女性ふたり組は
暗い空港内で
なんかの凶悪犯人かのように、
数十メートル先から
女性警備員にフラッシュライトをあてられ
完全包囲(ひとりだけど)された状態で
荷物をまとめらさせられ、
空港を出るはめになったのでした。

わてら以外の客はもう誰もいなかったから、
警備員はおそらくそれまでわてらの存在に気付かず見過ごしてしまったのだろう。

「えーー、この寒い中、
外で寝ろっていうの? 
じゃせめてその前にトイレにだけ行ってもいい? 

「ダメです。今閉めないといけないの」
女性警備員は怖かった。
しかし寒いだの死ぬだのとスペイン語で喋りだすわてに、こいつらはテロリストではないと悟ってくれたのか、同情心でもわいたのか
「すぐ戻ってくるならトイレだけ行っていいわよ、待ってるから」
とトイレへの許可を出してくれた女性警備員。

そして自動ドアからロビーの外に出されたが、
その5メートルぐらい外には
幸いもう一段階ガラスの壁があって、
その内側空間にいてもいいといわれた。

ふーーーー、
室内とはいえないが外ではない。
凍死はまぬがれた。
そこにはベンチがなく、
冷たく固いコンクリートの床に
寝るしかないが、外でないだけ御の字だ。

「こんな適当な囚人みたいな扱いをされた
空港って初めて。
スペインおそるべし。
あんなライトで顔を照らされるなんて。。。」

「空港の床で寝るなんて、
カミーノ以上のアドベンチャー」

ありがたかったのは、
こうやって上品なスエーデン人のオバ様たちとコソコソ話せる相手がいたことで、
床が冷たくて固くて寝れはしなかったけれど、
ともかく5時前まで横になった。

そして朝6時、
ようやくフライトのチェックイン。

「悪天のため
飛行機が1時間半ほど遅れる予定です。
機体はいまサンティアゴ・デ・コンポステーラで
待機中でして。。」

と係がわてにいい終わらないうちに電話が入り、

「あ、新しい情報入りました。
飛行機はここコルーニャからではなく、
サンティアゴ・デ・コンポステーラの空港から
臨時出発することになりました。
バスを用意するのでみなさんには
ここからバスで
サンティアゴ・デ・コンポステーラの空港に向かってもらいます」

へーーーーーーっ!!! 

数時間前、
わてはすごーく頑張って、
サンティアゴからわざわざバスとタクシーを乗り継いでここまで来たっつーのに、
またサンティアゴ戻るんかい!!??。。



(つづく)