怒りのミカン The Angry Oranges

2017年07月

1週間、だらだらしたアンコーナ。
イタリアにしては(! )特に派手な観光名所があるわけでもなく、ギリシャやクロアチアへ船で行く旅人が1泊だけしていく港町。
image

 ↑ムッソリーニの遺産

あとはシチリアから出張にきている消防士や
夏だけ家賃高騰でアパートを追い出されて
いるシェフ、
3年前にセネガルから小さなボートでやってきて
今はイタリアで暮らす男子など
なぜか長期滞在者が多い宿。
そのせいか、
ただキャーキャー旅してる若者だけで
占領された宿とは
違うおもしろさがあった。
image


部屋は男女別、しかも否2段ベッド。
キッチンあり、屋上テラスあり。
この宿を目当てに
ペルージャから移ってきて正解。

image

ここで働いているバネッサとわてはタメ歳、
そして最年長で
毎晩、彼女とそして客の若い男女たちと
まーよく喋ったわ飲んだ。
image

↑ 宿にあった
カッター付きのキッチンペーパーホルダー
いいなーと思ったが切れが悪い。

なんか昨日はフランス人男子に
柔道の技をかけられ、
力自慢のスロバキア男子(シェフ)に
わての老体を持ち上げられ、
夜中すぎてから現れたバネッサに
ウォッカをおごられ3時半まで話し込んだわ。
image

いまだ8月のボランティア先が見つからず
あせる気持はあるけども
海でよく昼寝もして、
ちょっとした夏季休暇っつーかね。
今朝は宿を去るのがちと淋ぴかったよ。
image

っちゅーことで
明日から1週間だけ巡礼者宿のお手伝い。
今その宿に向かっているところなり。

さぁ、イタリアにはどんな
巡礼者たちが歩いているのか。
久しぶりのホスピタレーラ
初のイタリア宿、
頑張るよ。

「チャオ、ペリグリーニ、
ベンベヌーティ‼」
(こんにちは巡礼者のみなさん、ようこそ!)
image





あー、明日から6時起きーーーーー!



今日のラッキー。
暑い中、
この坂を上がらなくて良い!
inアンコーナ
image


ところで
今年の帰国でパスポートをようやく作り直した話
のつづき。

ともかく離婚して森知子に戻ってもう6年。
だから近年は
自分のパスポートに記載されている名前が
"元夫英国姓知子"
であることをすっかり忘れて、
うっかり森知子で航空券を予約したりして面倒になることしばしば。そのため
今回鹿児島でようやく
新パスポート作成!  …まで話したっけね。
で、
それなりの達成感を得て鹿児島を出たんだけれどもー、
ある熱海の休日に気がついた。

『あーーーーーっ、
イタリアに戻る飛行機、
これから使う気まんまんの帰りのチケットは
"元夫英国姓知子"名義じゃねーかよ!
しまったー、パスポートを森知子名義に作り変えるタイミング、
間違ったーー!!!!』

そうなんです。こういうミスを避けるために
あと2年有効期限が残っていたパスポートを捨てて
自撮り写真をボツにされながらも
作り直したっちゅーのに
最後にまた自分でひっかかってしまったのですバッカでーーーーーい!

で、おそるおそる航空券の発売元
トルコ航空の日本支社に
電話してみた。

【航空券に記載された名前のパスポートが無効になったのでしたら、残念ながらもう、
帰りの便はご搭乗いただけません。】


えーーーーーー、
そんなハバナ(キューバの首都)!

image


焦ったわては
国内数カ所のトルコ航空オフィスにも
電話してみたけれど皆同じ回答。
【(納得いかないのなら)イスタンブール本社の
カスタマーセンターにもきいてみてください】


そうもいわれたから即イスタンブールに電話した。

すると、
【ノープロブレム! 
もちろんご搭乗いただけますよ。
姓が変わったことを証明する書類を持参していただくことが条件ですが】

と即答されたよ、
計2名の英語担当オペレーターに!!!

そこでまたすぐ日本(東京)支社に電話をして
「お宅の本社はこんなゆーてますけどー」
っと報告してみたけれど、
上司に確認しますと言われた後、
残念な結果通達電話がかかってきた。


【残念ながら、
書類をお持ちいただいて空港に来ていただいても
ご搭乗いただけません。過去にも同様のケースで乗れない方がいらっしゃいました。お客様が同一人物だというこもわかりますがダメなのです、決まりなのです。なので今回は本当に申し訳ないとしか言いようがありませんが、お持ちのチケットを使って搭乗していただくことはできかねます。どうぞご理解下さいませ。また、これ以上ご案内できる窓口もありませんが、よろしければ本社ホームページのフィードバックコーナーにでもご意見をいただければ今後のサービスに役立たせていただきます】



イスタンブール本社と東京支社で方針が違うことに対する理由説明はなく、
最後はしつこいわてに困り果てた様子でただ謝られた。

そして、
7月のハイシーズンにチケットを買い直そうとしたら悲しいほど高かった。

うーーん、やっぱり納得いかん。なぜ?

ってゆーか、そもそも自分が買った席なのに、
同じ人間なのに、なんで乗れんのよ、使えんの? 
べつに悪気があって苗字変えたわけでもないし、なんで自分で買った商品を捨てなあかんのもったいない、ポルケ、ポルケ、ポルケーーー? 
その空席は誰に売るの誰が乗るんやーー???
時給いくらで出稼ぎしとんのやおれーー!涙

数ヶ月前、
イタリアでライアン航空を使う時に間違って森知子で予約してしまった時は
離婚証明書の持参を言われ
「私は日本人です。日本ではそのような書類をオンラインで発行してくれるUKのようなサービスはありませんし、郵送で入手する時間ももうありません、どうかご理解を」

と嘆願して、10ユーロの手数料を払って
航空券自体の名前を修正してもらって搭乗できたのに。。。
せっかくホーム国ジャパンに帰ってきて
どんな書類でも入手できる状態だっつーのに
それすら認められないなんて。。。。
ポルケ、ポルケ、ポルケーーーー!
(なんでなんでなんで)

最後は無念の思いで
ホームページのフィードバックコーナーに
今回の苦戦の顛末を英語で書き連ね、
新旧パスポートの写真も添えて送信した。

するとどうでしょう!
返信さえ来ないかもと思っていたのに

数日後にイスタンブールから
こんな返信が届いたのです。


【ご事情はよーーーく分かりました!
でももうご心配いりません。あなたが航空券をお使いいただけるように日本支社に言っておきましたので、どうぞ安心して東京→ローマ復路便をご利用下さいませ。ただ、新旧パスポートと離婚証明書を持参することを忘れないで下さい】



わーーい、ねばり勝ち。
我ながらしつこいとは思ったけど
今回は額も大きいだけに
こういう時こそ頑張らなければならなかった、本業たびびと!

戸籍謄本を入手して、
せっせと自分で英訳の書類も作ってやっと飛行機乗れたさ。
image


とにかくトルコ航空よありがとう!

image


ふーーーーーっ。


♪ポルケ、ポルケ、ポルケ〜♪













ビーチは人だらけ、それが夏。
image

しかし↑ 全面コンクリート↓なんだよ、
このビーチ。
image

image

 ↑砂じゃないよ。

昔は崖の下の漁船港だったのを、
ビーチにしようっつってコンクリートで固めたんだって。
地形上、砂は無理だったのかね、お台場みたいに。
image

「そんなとこ行ってないでさ、
このビーチとあっちのビーチに行きなよ」
とイタ友におすすめビーチを教えられたけども、
image

どこ行ったって人だらけなんだし、
せめて顔が隠れる日陰があって
誰にも邪魔されず昼寝ができて
本が読めるスペースがありゃ
わしゃどこだっていいよ。
image

↑ ここは砂ビーチ

で、ジャパンから持ってきた文庫本2冊
もう
読み終わっちゃった。
いろんなとこに強引に
シートやらタオルを敷いて
昼寝をはさみながら読んだけどあっちゅーま。
image

『きみは白鳥の死体を踏んだことがあるか(下駄で)』
宮藤官九郎/文春文庫
『向田邦子の遺言』
向田和子/文春文庫

「セックス」と「オナニー」が散りばめられた
田舎の高校生男子の爆発青春ストーリーと、
姉・向田邦子が遺した遺書を通して語られる
姉の人生や優しさや家族の思い出帳。

まるっきり角度の違う2冊の本。
そしてどちらも素晴らしい読後感。
いや、読中からものすごく楽しめた。

あーー、もっと読みたい。
image

チャオ!
image













ローマの宿よりは少し値段がまし
ってことでやってきたペルージャの宿
image

予約する時に
3段ベッドの写真をチラ見してドキッとしたが
まさか自分が12人中、12人目の客で
ベッドの最上段を
あてがわれるとは思っていなかった。
ま、着いたの21時前だったからなー。
image

この写真の10倍ぐらいは
床が物だらけで散らかっていて
ベッドまわりには
コンセントも小物を置く場所もなく
暑さにバテた若い男たちが
パンツ一丁で寝ていた。
image

同じ3段ベッドでも
インド鉄道なら天井に扇風機があったり
ものをかける場所があったりして
まだ気がきいている。

最上段は窓からの風もまったく入ってこず
汗をびっしょりかいてよく眠れなかった。
image

こーゆーのに18ユーロ(2340円)払う国では
あまり旅をしたくない、(財布事情)
とっととボランティア先を探して働きつつ
国を味わうべきだと思うが
決まらない。

あせる気持もあったけど
近所のレバノン人のケバブ屋で休憩していたら
いろんなアラブ語圏民が現れて
アラビア語+イタリア語トークが展開され、
気さくな彼らとの
おしゃべりが楽しく、2日間の滞在中
何時間この店居座ってたかねー。

トルコ人、エジプト人、パレスチナ人、アルジェリア人、シェフ、留学生、弁護士、自分の店を持つ夢に向かう人……
みんな知り合いで、店の前を通る時に声をかけあっている。

12人部屋は全然くつろげなかったけど
優しいルーマニア男子(就活中)が
下段ベッドをわてに譲ってくれようとしたり
(嬉しかったが上段は不便すぎて申し訳なく、断った)

日本人のかわいい女の子さちさんとも
知り合えて
結局は楽しい思い出に。

しかし美しい教会や町並みよりも
わてにとっては
ペルージャ= ケバブ屋と3段ベッド
が色濃く残り、町を出てから
「あー、3段ベッドの写真撮り忘れたさちさん撮って送ってくださーい」
とお願いしたのでした。
高いベッドによじ登ってこれらを撮ってくれたさちさんありがとう♪
image
















前回のつづきはちょっと待って!

3ヶ月ぶりにイタリア、ローマの空港に
着いたものの
あてにしていたボランティア先から次々とノーと言われ(落選!不採用!)
途方に暮れてしまった。
乗換のイスタンブールの空港からも
せっせと応募メール書いたのに。。。
決まっているのは1週間だけの
カミーノ宿ボランティアのみ。

行く場がないとなれば
ひとまず
ローマに宿を取るしかなさそうだったけど
ローマの宿は高いし夏でさらにうるさそうだから
乗り気がしない。

ぼーっと空港のベンチに座ったり
イタリア友(ローマ不在中)に相談したりしたけどいい案は思い浮かばず、
結局地図を見て空港から出ていたペルージャ行きのバスに乗った。
鹿児島から、東京、イスタンブールと
24時間かそれ以上ぐらいかけて着いたっつーのに
さらにバスに揺られて3時間。

着いたペルージャの旧市街は
びっくりするほど美しく
ジャズフェスティバルの真っ最中だった。
image


image


image


image

美しいのよ、ともかくさー。
image

image

image


だけどさー、
部屋が12人部屋男女混合で
けっこうハードだったよ。
写真は次。


















このページのトップヘ