カミーノ2日目のこと。
森の中を歩いて歩いて、アルベルゲ(スペインのユースホステル。巡礼者は安い場合もある)はまだかいなーと疲れ果てていた夕方、
思ったより少し手前でこんな看板を見つけた。
image

アルベルゲ?
「はい、アイルベルゲです。無料です!」
大きな山小屋のような立派なカーサに入っていくとマダムがそう笑顔で答えてくれた。
む、む、むりょう!!!???
夏の「フランスの道」だとだいたいアルベルゲは一泊5−8ユーロ、
さらによくある「無料」(寄付制)のアルベルゲも
ここ「北の道」では見当たらず、
あっても夏期のみの営業らしく
初日から相部屋で一泊17ユーロ(2500円以上)もした。
こんなのが続くと困るなと思っていたところに無料宿。ありがたやー。
「ここはアルベルゲもやっていますが 、コミュニティです」
ん?
よくみると女性たちはみんな長い髪を後ろで束ね、モンペのようなパンツをはいてノーメイク。男性は子供から大人まで髪を綾小路きみまろみたいにポニーテールにして(少年たちがすごくかわいい!)、ジーンズのすそを巻き上げ、ちょっと浮世離れした感じもするがみな清潔な印象。忙しそうに、庭や屋敷を掃除しながらもその手をとめてこちらに向かって微笑んでくれている。

…………
この「コミュニティ」ってやつがさーーーー、
……あーーー、ここで見たこと聞いたこと、
一気に誰かに喋りまくりてーーぇ!
でも誰もいねーーー!(今回のキーワード)
今は余裕がないけど、
いつかどこかに書きたいこの体験。
この「コミュニティ」の人たちに親切にされていきなり2泊したんだよねー。
カミーノ・ノルテ(北の道)、
誰もいないけど、なんだか濃いよ。
過疎地の分校(全校生徒7人)の濃さというかね。しらんけど。
出会ったペレグリーノ(巡礼者)はこの6日間でたったのひとり。
しかもその、唯一の「同志」だと思っていたペリグリーナは
昨日やっと同じ宿になって、
4日間の休暇を使ってバルセロナからきたスペインOLであることが判明。そんで
「今回は3日間だけ歩きにきたのー。ブエンカミーノ!」
っつって今日バルセロナに帰っちゃったよ。
あれまーー。

アディオス!
image

写真撮ってくれる仲間なんかもちろんいねー。